一挺天符や文字盤が古い和時計を彷彿させる電池式置時計(旭ダウ記念品)

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旭ダウ株式会社の記念品として作られたSEIKOブランドの古い乾電池式置時計ですが、上部の釣鐘と下の横棒、文字盤の十二支などから江戸~明治時代の機械式時計(和時計)を彷彿させるのではないでしょうか。 旭ダウ(株)と和時計についてネット情報を少し引用します。 旭ダウ(株)は、1922年創業の旭化成工業株式会社と米国のダウ・ケミカル社が1952年に共同出資して設立した合弁会社、1960年には誰もが知る「サランラップ」を発売、旭ダウ(株)は1982年に旭化成工業(株)に吸収合併され消滅。旭化成工業(株)は2001年に旭化成株式会社に社名変更。 釣鐘下の櫛歯状の横棒は「一挺天符(いっちょうてんぷ)」と呼ばれるパーツを再現したもの。実際の和時計には横棒の左右に分銅が付けられ、往復運動により振り子のように時計の動く速さを制御する心臓部、分銅の位置により時計の速さを調節、一挺天符の往復運動が何段もの歯車に伝えられ、文字盤、或いは針を回転させる当時では複雑高度な時計技術だったと解説。なお、出品のものには分銅がなく紛失したのかも分かりません。 出品の置時計は贈・旭ダウ(株)の名入りで、1952年から30年の存続期間の節目、例えば創立・周年やヒット商品販売の記念に、或いは永年勤続や退職の祝いなどに、SEIKOが特注品として限定製作したものと思われます。いずれにしても出品の置時計は50年前後の経年です。 経年のため、目立ちませんが汚れやキズ、錆(内部の電池ホルダー負極)などが見られます。欠け、ひび、変形などはほぼなく経年の割には状態は良好です。 乾電池で時計は動作、上部ホルダーの負極バネが錆で断線、ホルダーを交換(写真は交換前)しましたが棒天符は往復運動せず、部品の故障だと思います。 大きさ(cm)は、高さ約47.5、正方約19角、台座約14.5角、 重さは約5kgと重量物です。 橙色部、台座部は樹脂、正面はアクリルガラス(?)、他は金属です。 SEIKOが50年ほど前に特注品として限定製作した和時計を彷彿させる希少な電池式置時計です。時計としての精度(遅れ進み調整ツマミはあります)や寿命については経年品であることをご理解の上、インテリア置時計としていただければ幸です。また、修理により一挺天符が往復動作すればさらに幸いです。

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